プレゼント用に品物を包装したり、メルカリなどで品物を送るために梱包したりする際によく使われるのが、OPP袋やPP袋です。
安価で購入しやすく、便利に使える袋ですが、ふたつの素材の違いや特徴は意外と知らない人も多いのではないでしょうか。
それぞれに強みや弱みがあり、適した使い方があります。ふたつの素材の特徴を知って、上手に活用しましょう。

OPP袋とPP袋の違いとは

OPP袋とPP袋は実はポリプロピレンという同じ素材からできています。
では、まったく同じ袋なのかというと、製造方法の違いによってそれぞれ異なる特性をもっています。
ここではそれぞれどのような特徴があるのかを紹介します。

OPP袋の特徴

OPP袋の材料であるOPPフィルムは、正式名称をオリエンテッドポリプロピレン（Oriented Polypropylene）といい、日本語では二軸伸性ポリプロピレンと呼ばれています。
これは、OPPが縦横のふたつの方向から引き延ばされて作られることからつけられた名称です。引き延ばされながら熱をかけて固化することで、パリッとコシのあるフィルムとなります。
また、素材を薄く引き延ばすので、透明度は大変高くなります。
防湿性にもすぐれていますが、衝撃や引き裂きに弱いという特徴があり、さらに耐冷温度も-20℃程度なので、冷凍品には不向きです。

PP袋の特徴

PP袋の材料であるPPフィルムは別名をCPPといい、キャストポリプロピレン（Cast Polypropylene）といいます。日本語では無延伸ポリプロピレンと呼ばれ、その名のとおり、OPPフィルムのように素材であるポリプロピレンを縦横に引き延ばす加工はしていません。そのため、透明度はある程度あるもののOPPには劣ります。
しかし、熱を加えていないのでフィルムに柔軟性があり、引っ張ると少し伸びる特徴があります。このため、強度は大変強くなっており 、熱に溶けやすいのでラミネート加工の素材としても利用されます。

OPP袋とPP袋のどちらがおすすめ？

OPP袋とPP袋には、それぞれ異なった特徴があることがお分かりいただけたかと思います。
では、どういったシチュエーションでどちらの袋を使ったらいいのか、おすすめの使い方を紹介します。

透明度重視

透明度を重視するなら、OPP袋がおすすめです。
PP袋より透明度が高く、また光沢感もすぐれているので、中に入れる品物が美しく見えます。高級感を出したいときにも適しています。
また、野菜や花など呼吸をしていて水蒸気が発生するものを入れる場合は、内側が曇らないように防曇タイプのものを使うのがおすすめです。

強度重視

重い物を入れたり衝撃が加わりやすい環境で使用したりするなら、PP袋がおすすめです。
OPP袋は引き裂きに弱く、強い衝撃が加わると一気に破れてしまうことがあります。
それに対してPP袋は強く引っ張っても破れにくいため、中に入れる品物をしっかり守ってくれます。

OPP袋とPP袋の用途

OPP袋とPP袋は、それぞれどのようなシーンで活用できるのでしょうか。向いている使用用途を紹介します。

OPP袋

パリッとしたコシと高い透明度が特徴のOPP袋は、洋服や小物類などアパレル品の包装をはじめ、軽量のダイレクトメールや花屋のラッピング、ケーキのフィルムなどに使われています。また、防湿性にもすぐれているので、乾燥食品の包装にも最適です。
もしギフトの包装やメルカリなどで送るものを梱包をするなら、品物をきれいに見せてくれます。

PP袋

強度のあるPP袋は、重量のある商品やダイレクトメール、ブックカバーなどによく使われています。重量のある物を送るなら、PP袋を使用したほうが安心です。
もちろん軽量のものでも、袋が破ける心配があるならPP袋を使うのをおすすめします。
また、防湿性もあるので、麺類やパンなどの包装に使われることもあります。

OPP袋とPP袋の比較

	OPP袋	PP袋
名称	オリエンテッドポリプロピレン Oriented Polypropylene（二軸延伸ポリプロピレン）	キャストポリプロピレン Cast Polypropylene（無延伸ポリプロピレン）
透明度	透明度、光沢感ともにもっとも高い	ある程度の透明感はあるが、OPPに比べて劣る
強度	引き裂きに弱い	引き裂きに強い
質感	光沢があり、パリッとしたコシがある	OPPに比べ柔らかく、引っ張ると伸びる
用途	アパレル袋、花のラッピング、ケーキのフィルム	重量物の梱包、ダイレクトメール、ブックカバー

まとめ

OPP袋とPP袋の特徴やおすすめの使用用途を紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。梱包する品物の重さや特性によって、上手に使い分けて活用するようにしましょう。

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